大阪地方裁判所 昭和52年(手ワ)2598号 判決 1978年7月28日
京都市下京区大宮通高辻下る高辻大宮町一一二番地
原告
株式会社神光
右代表者代表取締役
神農啓志
右訴訟代理人弁護士
前田嘉道
大阪市東区淡路町三の六船場ビル
被告
ビープル商事こと 小野武人
右訴訟代理人弁護士
丸山英敏
主文
一 被告は原告に対し、金一七〇万円とこれに対する昭和五二年一〇月六日から完済まで年六分の割合による金員を支払え。
二 訴訟費用は被告の負担とする。
三 この判決は仮に執行することができる。
事実
(双方の申立)
原告は主文同旨判決並びに仮執行の宣言を求めた。
被告は「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。」との判決を求めた。
(請求原因) ただし○印を付したものに限る。
<1> 原告は末尾目録表示 のとおりの記載がある約束手形一通を所持している。
<2> 被告 は右手形 を振出した。
3 被告 は拒絶証書作成義務を免除して右手形 に裏書した。
4 被告 は拒絶証書作成義務を免除して右手形 に裏書した。
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6 原告は満期の 日に支払場所で支払のため右手形 を呈示したが、支払がなかつた。
<7>訴外京都中央信用金庫は満期の 日に支払場所(手形交換所)で支払担当者に支払のため右手形 を呈示したが、支払がなかつた。
8 原告は に対し拒絶証書作成義務を免除して右手形 を裏書譲渡したが、不渡により昭和 年 月 日同人に手形金を支払い右手形を受戻した。
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<10> よつて原告は被告 に対し 右手形金元本と次の附加金の支払を求める。
イ 右 手形金に対する本件訴状(支払命令)送達の日の翌日である昭和 年 月 日から完済まで商法所定率による遅延損害金。
ロ 右 手形金に対する満期の 日から完済まで手形法所定率による法定利息。
ハ 右 手形金に対する受戻の 日から完済まで手形法所定率による法定利息。
<ニ> 右 手形金に対する呈示日の翌日から完済まで商法所定率による遅延損害金。
(請求原因に対する答弁)
請求原因事実 第1、第7項はいずれも不知。
第2項は否認する。
(被告の主張)
本件約束手形は被告により振出されたものではなく、訴外大一工機株式会社代表者代表取締役であつた訴外岩上幸治により偽造されたものである。
すなわち、本件約束手形の手形用紙は被告のものではなく、右大一工機株式会社のものであり、右振出人欄の署名は、右大一工機株式会社の従業員訴外山田節生が、右岩上の指示のもとに行なつたものである。
又、本件約束手形に押された印鑑は被告の銀行届出印であるが、被告が右岩上に印鑑証明書の交付申請を依頼した際に、右岩上により盗印されたものと考えられる。
証拠関係 提出のあつた書証 同上・相手方の認否 尋問した人証
原告申出 被告 申出 甲第一、二号証 乙第一号証の一、二 乙第二号証 否認、但し、付箋および名下の印影が被告の印章によるものであることは認める。 いずれも認める。 証人 岩上幸治 証人 林邦子 被告本人
理由
別紙のとおり(省略)
(裁判官 古川博
約束手形目録
<省略>